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我が国から有望なサイバーセキュリティ製品・サービスが次々に創出されるための包括的な政策パッケージ「サイバーセキュリティ産業振興戦略」を取りまとめました
2025年3月5日
経済産業省は、本日、我が国サイバーセキュリティ産業・技術基盤を強化するための包括的な政策パッケージである「サイバーセキュリティ産業振興戦略」を取りまとめました。本戦略では、国内で活用されるセキュリティ製品の多くを海外製が占めている現状や、導入実績が重視される商慣習、十分に開発投資が行われにくい事業環境といった課題に対応するため、政府機関等による有望なセキュリティ・スタートアップの製品・サービスの試行的な活用や、大規模な研究開発の推進、国内商流を担うSI事業者とベンダーとのマッチングの場の創出などの包括的な政策対応を提示しています。今後、本戦略に掲げた取組を具体化・実行することにより、10年以内にサイバーセキュリティ産業における国内企業の売上高を、足下の約0.9兆円から約3兆円超に増やすことを目指します。
1.背景・趣旨
近年のサイバーリスクの高まりに伴って産業界におけるサイバーセキュリティ対策の必要性やニーズが高まる中、こうした需要の拡大に見合った十分な供給力を確保するためには、我が国におけるサイバーセキュリティ産業の振興が不可欠です。特に、国内で活用されるセキュリティ製品の多くは海外製が占めている現状において、我が国企業が適切なセキュリティ製品を多くの選択肢から選択できるようにすることや、我が国へのサイバー攻撃の特異性にも対応した製品・サービスが多く生まれるようにすることは、我が国の安全保障を確保する観点からも、また、拡大傾向にあるデジタル赤字の解消に貢献する観点からも重要です。
一方で、我が国におけるサイバーセキュリティ市場においては、ユーザー企業や商流の中心であるシステムインテグレータ(SI事業者)にとって、これまでの利用実績や価格が重視されるため、活用実績のないスタートアップが販路を拡大することが困難であり、結果として事業拡大に対する継続的な投資やそれに伴う製品・サービスの競争力の強化が妨げられているといった悪循環に陥っている状況であることが明らかになりました。
こうした問題意識から、経済産業省では、昨年7月から「産業サイバーセキュリティ研究会ワーキンググループ3 産業界のセキュリティ対策強化とセキュリティ産業の振興の好循環(仮題)に向けての検討会」を開催し、これまで7回にわたって、サイバーセキュリティ産業の専門家や実務経験者との議論を進めてきました。また、昨年9月には、約1か月にわたる意見募集も実施して、25件の意見を頂くとともに、サイバーセキュリティ産業における主要なスタートアップ企業等への個別のヒアリングも進めてきました。
今般、同検討会における議論の結果として、我が国サイバーセキュリティ産業・技術基盤を強化するための包括的な政策パッケージである「サイバーセキュリティ産業振興戦略」を取りまとめました。
2.サイバーセキュリティ産業振興戦略の概要
本戦略では、我が国サイバーセキュリティ産業を振興する意義や我が国サイバーセキュリティ産業の現状を紹介した上で、上述した悪循環を打破するための包括的な政策対応を提示しています。
本戦略で掲げている主な政策対応は以下のとおりです。
(1)スタートアップ等が実績を作りやすくなる/有望な製品・サービスが認知されるための取組
- 「スタートアップ技術提案評価方式」等の枠組みを活用し、政府機関等が有望なスタートアップ等の製品・サービスを試行的に活用
- 有望な製品・サービス・企業の情報を集約・リスト化し、政府機関等へ情報展開する/業界団体とも連携して審査・表彰を実施
(2)有望な技術力・競争力を有する製品・サービスが創出され、発掘されやすくなるための取組
- セキュリティ関連の技術・社会課題解決に貢献する技術・事業を発掘するための「コンテスト形式」による懸賞金事業等を実施
- 約300億円の研究開発プロジェクトを推進し社会実装を後押し
- 我が国商流の中心であるSI事業者と国産製品・サービスベンダーとのマッチングの場を創出
(3)供給力拡大を支える高度人材が充足し、国際市場展開が当たり前になるための取組
- 高度専門人材の育成プログラムを拡充/セキュリティ人材のキャリア魅力を向上・発信
- 海外展開を支援/標準化戦略を促進/関係国との企業・人材交流を促進
また、本戦略では、こうした政策対応の結果として期待される今後のロードマップ(来年度における取組の具体化を経た、3年以内、5年以内、10年以内の絵姿)も示しており、10年以内には安全保障の確保やデジタル赤字の解消への貢献を実現するとともに、「国内企業の売上高を足下(約0.9兆円)から3倍超(約3兆円超)とする」というKPIも掲げています。
3.サイバーセキュリティ産業のプレイヤーからのコメント
本戦略の対象となるサイバーセキュリティ産業の主要な関係者からも、以下のとおり、本戦略に対する高い期待が寄せられています。経済産業省としては、今後、業界の関係者とも連携しながら、本戦略で提示した施策の具体化・実行を通じて、サイバーセキュリティ産業の供給力の強化を推進していきます。
株式会社FFRIセキュリティ 代表取締役社長 鵜飼裕司氏(「産業界のセキュリティ対策強化とセキュリティ産業の振興の好循環(仮題)」に向けての検討会 委員)
株式会社FFRIセキュリティは、「セキュリティ産業振興戦略」に賛同致します。サイバーセキュリティを取り巻く環境は厳しさを増している中、我が国のサイバーセキュリティ対策強化はデジタル社会の推進において非常に重要な課題です。我が国へのサイバー攻撃の特異性や安全保障の観点においては、海外企業との連携のみならず、国内においても必要な脅威情報を独自に蓄積・分析し、その情報に基づく製品・サービスの研究開発と提供が不可欠です。本取り組みは、まさに国内のサイバーセキュリティ対策を大きく後押しすると考えます。株式会社FFRIセキュリティは、引き続き我が国のサイバー安全保障推進の一翼を担うべく貢献して参ります。
グローバルセキュリティエキスパート株式会社 代表取締役社長 CEO 青柳史郎氏
グローバルセキュリティエキスパートはセキュリティ業界に対する産業振興戦略の取り組みに賛同します。国内企業のセキュリティ対策推進およびセキュリティ業界の活性化に向けて、製品の調達促進や新制度策定など、経済産業省様によるご支援を期待します。また、当社が参画する日本サイバーセキュリティファンドでは、セキュリティ企業への投資のみならず、セキュリティ企業が一致団結し投資先を支援することにより、国内企業のセキュリティ自衛力向上、セキュリティ業界の活性化に貢献して参ります。
関連資料
- 【別紙1】サイバーセキュリティ産業振興戦略(概要)(PDF形式:558KB)
- 【別紙2】サイバーセキュリティ産業振興戦略(本体)(PDF形式:3,733KB)
- 【別紙3】サイバーセキュリティ産業のプレイヤーからのコメント(PDF形式:537KB)
関連リンク
- 【参考1】産業サイバーセキュリティ研究会 ワーキンググループ3 産業界のセキュリティ対策強化とセキュリティ産業の振興の好循環(仮題)に向けての検討会
- 【参考2】サイバーセキュリティビジネスの振興に関する意見・情報の提供を募集します
担当
商務情報政策局 サイバーセキュリティ課長 武尾
担当者:村瀬、山田、味木、吉川
電話:03-3501-1511(内線 3964)
メール:bzl-cyber-business_pubcon★meti.go.jp
※[★]を[@]に置き換えてください。