最二小判(鬼丸かおる裁判長)、 1 出願人が特許出願時に容易に想到することができた他人の製品等に係る構成を特許請求の範囲に記載しなかっただけでは,同製品等が特許請求の範囲から意識的に除外されたなどの同製品等と特許請求の範囲に記載の構成とが均等なものといえない特段の事情が存するとはいえない 2 出願人が特許出願時に容易に想到することができた他人の製品等に係る構成を特許請求の範囲に記載しなかったときにおける,同製品等が特許請求の範囲から意識的に除外されたなどの同製品等と特許請求の範囲に記載の構成とが均等なものといえない特段の事情が存する場合(24日) 2017/3/24 裁判動向
大阪地判(第18民事部・大島雅弘裁判長)、 細胞製造業者たる被告の製造するヒト細胞を他の販売業者から購入した原告らが、実際に納品された細胞はヒト細胞ではなかったと主張した事案について、原告らに納品された細胞は納品時点で既にヒト細胞ではなかったと認め、契約の直接の相手方ではない被告に対し、不法行為に基づく損害賠償責任を認めた事例(3月6日、24日) 2017/3/24 裁判動向
知財高判(第2部・ 清水節裁判長)、名称を「紙オムツへの吸水剤の使用」とする発明について、サポート要件の充足と進歩性を認めて特許無効審判請求を不成立とした審決を、進歩性の判断(相違点1の容易想到性の判断)に誤りがあるとして取り消した事例(16日、22日) 2017/3/22 裁判動向
最三小判(山崎敏充裁判長)、地方公務員災害補償法32条1項ただし書及び附則7条の2第2項の規定のうち死亡した職員の夫について一定の年齢に達していることを受給の要件としている部分は、憲法14条1項に違反しない(21日) 2017/3/21 裁判動向
知財高判(第4部・髙部眞規子裁判長)、特許に無効理由が存在する場合であっても、①適法な訂正請求(又は訂正審判請求)がされ(訂正請求及び訂正審判請求が制限されるためにこれをすることができない 場合には、訂正請求(又は訂正審判請求)できる時機には、必ずこのような訂正を請求する予定である旨の主張)、②上記訂正により無効理由が解消されるとともに、③訂正後の特許請求の範囲に対象製品が属するときは、特許法104条の3第1項により権利行使が制限される場合に当たらない(14日、21日) 2017/3/21 裁判動向
神戸地判(山口浩司裁判長)、神戸市教職員の事故報告書に係る公文書非公開決定取消請求事件で、本件非公開部分は神戸市情報公開条例10条1号所定の非開示 情報に該当せず本件請求は理由があるとして原告請求全面認容(2日、17日) 2017/3/17 裁判動向
最大判(寺田逸郎裁判長)、 車両に使用者らの承諾なく秘かにGPS端末を取り付けて位置情報を検索し把握する刑事手続上の捜査であるGPS捜査は令状がなければ行うことができない強制の処分か(積極)(15日) 2017/3/15 裁判動向
最二小判(菅野博之裁判長)、貸金の支払を求める旨の支払督促が、当該支払督促の当事者間で締結された保証契約に基づく保証債務履行請求権について消滅時効の中断の効力を生ずるものではないとされた事例(13日) 2017/3/13 裁判動向
最二小判(鬼丸かおる裁判長)、 置き忘れられた現金在中の封筒を窃取したとされる事件について、封筒内に現金が在中していた事実を動かし難い前提として被告人以外には現金を抜き取る機会のあった者がいなかったことを理由に被告人による窃取を認定した第1審判決及び原判決の判断が論理則、経験則等に照らして不合理で是認できないとされた事例(10日) 2017/3/13 裁判動向